10.15子どもを守れ郡山デモ スピーチ
皆さんこんにちは。三春町から来ました武藤類子です。 はじめに「ふくしま集団疎開裁判」を始められた、14人の子どもたちとそのお母さん、お父さんに深く敬意を表します。 どんなに勇気がいったことでしょう。 どんなに怖かったことでしょう。 でも、皆さんの行動が、福島のすべての子どもたちの未来を守る、とても貴重な一歩なのだと思います。本当にありがとうございます。 3月11日から7ヶ月。風が冷たくなりましたね。私は最近さびしい気持ちを抑えきれなくなっています。荒れた畑を見ても、ごはんを食べていても、地面をとぶカエルを見ても、なんだか涙がとまりません。今頃になって、自分がこの原発事故にどれだけ傷ついたかようやく気がつきました。皆さんも、日々あふれそうになる涙を必死で胸の奥にしまいこみ暮らしているのではないでしょうか。 毎日新しいニュースは私たちを翻弄させます。 ・遠く横浜で計測された高濃度のストロンチウム ・福島医大の330床のベッドの拡大 ・自主避難に対する補償の軽視 ・除染の補助金の線引き まるで見えない檻に閉じ込められているかのように思えます。 子どもたちの健康被害を心配するお父さん、お母さんは、焦りと孤独の中にいるのではないでしょうか。 私の育った時代は米ソの核実験のさかんな頃でした。姉がひとりおりましたが、36歳になって白血病を発症しました。10年あまりを病とともに過ごし、亡くなりましたが、悲しい病気でした。もちろん因果関係は実証できません。 私たち大人は全力で子どもたちの健康被害を防がなければなりません。そのために力を合わせましょう。力をふりしぼって「子どもを逃がしてほしい」と声を上げた人々とつながりましょう。裁判所の勇気ある判断を市民が支えましょう。 子どもたちが郡山ではなくどこかの町にいたとしても、風の中をほおを真っ赤にして走りまわり、木いちごを摘んで食べ、笑顔をかがやかせることができるならば、それは私たちの喜びです。 小雨の中ですが、今日の郡山デモを、子どもたちを守るひとすじの光の川となって一緒に歩きましょう。 |
武藤類子 (ハイロアクション福島) |