債務者のモニタリング結果を前提にして、債権者らが年間で被ばくする積算値の推計
(債権者最終準備書面5〜6頁)

学校滞在時間が8時間としたとき、子供たちは、残りの16時間を戸外及び自宅(多くは木造住宅である)で過ごす。
上記の学校滞在中の被ばく量は、教職員が携帯した線量計の数値に基づくものであるから、コンクリート建物内での被ばく量と推定できる。
原子力安全委員会の「原子力施設等の防災対策について」(甲6)によると、浮遊放射性物質のガンマ線による外部被ばくの低減係数は、屋外を1とすると、木造家屋0.9、大きなコンクリート建物(扉及び窓から離れた場合)0.2とされている。
これを前提に、子供たちは、登校日は、登下校に1時間を要し、帰宅後は自宅から出ないものと仮定し、休日は、1日に3時間を戸外で過ごし、その他の時間は自宅ですごすものと仮定して、年間の被ばく量を計算すると、次の式となる。

1、学校滞在時間の被ばく線量が0.08μSvの学校に通う子供の場合
(1)、登校日(年200日)の積算値は、
 【(0.08μSv×8時間)+(0.08μSv×1/0.2×1時間)+(0.08μSv×0.9/0.2×15時間)】×200日=1080μSv
(2)、休日(登校日以外の日)の積算値は、
 【(0.08μSv×1/0.2×3時間)+(0.08μSv×0.9/0.2×21時間)】×(365日−200日)=1445.4μSv
(3)、集計
 1080μSv+1445.4μSv=2525.4μSv≒2.5mSv

2、学校滞在時間の被ばく線量が0.20μSvの学校に通う子供の場合
(1)、登校日(年200日)の積算値は、
 【(0.20μSv×8時間)+(0.20μSv×1/0.2×1時間)+(0.20μSv×0.9/0.2×15時間)】×200日=2700μSv
(2)、休日(登校日以外の日)の積算値は、
 【(0.20μSv×1/0.2×3時間)+(0.20μSv×0.9/0.2×21時間)】×(365日−200日)=3613.5μSv
(3)、集計
 2700μSv+3613.5μSv=6313.5μSv≒6.3mSv

3、結論
年間の積算値は、
2.5〜6.3mSV

4、木造家屋の低減係数を0.6と仮定した場合
 なお、木造家屋の低減係数を、仮に、国が甲2において採用した「0.6」としても、次のとおり、子供たちの年間被ばく量推計値は1.9mSv〜4.8mSvであって、一般公衆の年間被ばく限度である1mSvをはるかにこえることは明らかなのである。

(ア) 学校滞在時間の被ばく線量が0.08μSvの学校に通う子供の場合
(1)、登校日(年200日)の積算値は、
 【(0.08μSv×8時間)+(0.08μSv×1/0.2×1時間)+(0.08μSv×0.6/0.2×15時間)】×200日=928μSv
(2)、休日(登校日以外の日)の積算値は、
 【(0.08μSv×1/0.2×3時間)+(0.08μSv×0.6/0.2×21時間)】×(365日−200日)=1029.6μSv
(3)、集計
 928μSv+1029.6μSv=1957.6μSv≒1.9mSv

(イ) 学校滞在時間の被ばく線量が0.20μSvの学校に通う子供の場合
(1)、登校日(年200日)の積算値は、
 【(0.20μSv×8時間)+(0.20μSv×1/0.2×1時間)+(0.20μSv×0.6/0.2×15時間)】×200日=2320μSv
(2)、休日(登校日以外の日)の積算値は、
 【(0.20μSv×1/0.2×3時間)+(0.20μSv×0.6/0.2×21時間)】×(365日−200日)=2574μSv
(3)、集計
 2320μSv+2574μSv=4894μSv≒4.8mSv